情報化の効果、とひと口で言っても、実際には文化的・風土的効果など数字で計れない部分も多くあるだろう。
　そういう意味では、まずは数字よりも成功事例を追う方がいいのかもしれない。

　そこで、まず「中小企業情報化基盤調査事業報告書」を見てみよう。中小企業対策の一環として行われている情報化基盤調査事業から、こうした成功事例をとりあげて報告されている。従来の目的と今後の目的の統計調査などもあって、それを見ていると効率を求めていたこれまでから、戦略的な利用を目指す方向へ転換しようと考えている姿がくっきり分かる。

　次にもう少し統計的な数字を追うことにしよう。
　まずは気になるデータから。「企業のサイバー度調査」がそれ。企業のサイバー度と収益との関係を調べてあるが、サイバー度が高いほど収益が良くなるという結果になっている。米企業復活の背景にはサイバー化があるとも言われており、企業が情報化をあせる要因になっている。
　同じシリーズの中から、「第２回インターネット利用実態調査」も見ておきたい。イントラネットを対象にしてその効果を尋ねている。ここでは、売り上げの効果というのは出ておらず、社員交流などの面、あるいは時間短縮や生産性向上といった部分が評価されている。

　最後に、海外からの資料もひとつ。「Corporate Experience With Web Sites」がそれ。こちらではウェブサイトの効果について触れられており、３分の１の企業は売り上げに貢献したと答えている。この状況は遅からず日本でも見られるようになっていくだろう。

■日本の中小企業情報

中小企業庁。中小企業関連の情報はまずここ。

■日経産業新聞

サイバー特集など注目すべき内容がある。

■eSTATS

「The Best Online Statistics Online」が包括的で便利。