Unplugged


【第6講】基本的な注意

 さて、いよいよお待ちかねの制作に入ろう。最初のステップとして、基本的な注意事項を押さえておきたい。いわばクリエイティブの憲法のようなものだ。
 最初に、「ウェブの美学」がいいだろう。このあといろいろな注意事項を紹介するが、それらの根底に流れる考え方を、「速く」「簡潔に」「明解に」の3つでシンプルにまとめてくれている。そう、ユーザを待たせない、分かりやすくする、混乱させない、その心がけが大切なのだ。あたりまえのようだが、ともすればデザインに凝るあまり重くなったり、考えすぎて不必要なメタファーを用いたりしがちなのだ、ウェブというのは。

 ここでおもしろい論文を紹介しよう。「Evolution of a Home Page」だ。あるサイトの、年を経るごとの進化史をまとめたもの。3年以上にわたる経験からくる結論が役立つ。
 いわく、「シンプルなロゴ」「できるだけスクロールを避ける」「テキストはテキストで、画像は画像で」「高さは最小に、幅は可能な範囲の最大に」「エリアは5から7に分ける」「テストをしっかりする」など。心得ておきたい。
 なお、同じように歴史のあるサイトとしては Sun があるけれど、そこがウェブ構築のガイダンスをまとめている。「SUN Guide to Web Style」がそれ。参考にして欲しい。

 さて。ちょっと視点を変えてみよう。
 ウェブ上には、さまざまなコンテストが開かれており、そうした賞を受賞するとアクセスが伸びる可能性もあって、目標にされる方もいらっしゃるだろう。では、どうすれば賞が取れるのか。「Web Award Reviewers Reveal All」が、そんな視点からウェブサイト構築に迫っている。ちょっと長いのだけれど、ポイントとなるのは、「ページサイズは30K以下に」とか「フリーサーバスペースサービスはあまりね」とか「他の環境でも確認する」とか、いわば基本をしっかり押さえるということなのだ。

 ごめんなさい、英語が続いたので、日本語の文献も紹介する。「M&M研究所 do & donts」だ。ここでは「やるべきこと」と「やるべきでないこと」が紹介されていて、前者には「明確なターゲット設定」「2クリック、3ステップでの目的情報への到達」など大切なことが書かれている。後者には「無意味な挨拶」などがあって、耳が痛い人が多いかもしれない。
 やるべきでないことについては、次の項でもう少し踏み込む。

 最後に、「The 50 rules of business Netiquette」をチェックしておこう。チェックリストは次々項で触れるつもりだが、まずはこの50のルールを見ておこう。「alt を使え」「FAQページを置け」など、具体的で面白い。

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