Unplugged


【第3講】コンセプト・メイキング

 ウェブの企画を進めるにあたってぼくがまずすること。それは情報の収集だ。クライアントに関する幅広い情報はもちろん、同業(競合)他社のウェブサイトの状況から業界動向、関連する生活者の動き、こうしたものをひととおりそろえる。
 それから、それを捨てる。
 実はこの捨てるということが、企画をシャープにすると同時に、のちのちのスムーズなウェブサイト構築のためのポイントになる。
 あなたは何のためにここまでビジョンを描き、ターゲットを明らかにし、ポジショニングを決定してきたのか。それは、あなたの進む方向をひとつに絞り、枝葉末節を捨てるためだったのだ。

 あなたの進む方向をひとつに絞る。これを俗にコンセプト・メイキングという。
 ちょっと「アクセス数が自然と増えるホームページ作りのフロー」を見てほしい。アクセス数を向上させるためのホームページ作りの流れがまとめられている。ホームページを作成し、信用を付加し、検索エンジンに登録し、宣伝して、更新して。その流れの最初、最重要項目としてあげられているのが、「自分の作りたいホームページをイメージする」だ。ここでいう「作りたいホームページのイメージ」という言葉が、「コンセプト」にあたるものだと考えていいだろう。

 一般に、ウェブサイトを作ろうとしたとき、人は欲張りになってしまうものだ。印刷物などと違って、ディスクスペースさえ借りてしまえば、あとはそれほど容量を気にしなくても済む。ついつい、あれもこれもと情報を盛り込みたくなってしまう。
 そして何が起こるか。盛り込みすぎたゆえに、けっきょく何が言いたいポイントだったのかが伝わらないページになってしまうのだ。
 情報だけではない。「The 30 Stages」にもあるように、ウェブサイトは、技術レベルと一体になって、ほんとうにいろいろなことができる。「コミュニケーション」「教育」「マーケット調査」「「データベース」「コミュニティ」「商取引」などなど。それら全てを盛り込むことは不可能だ。いや、やってできないことはないが、そうとなった日、ウェブマスターさんの命はどんどん縮んでいくだろう。
 これら多くの要素に一本筋を通し、不必要なものを見分け、それを切り捨て、進むべき方向にあなたとあなたのウェブサイトを導いてくれるもの、それが「コンセプト」なのだ。

 コンセプトは、そのウェブサイトのインタフェースや、インデックス、構成に影響する。「効果的なホームページ作成の基本とは」では、「作成目的の明確化」「全体像のつかめるインデックス」「ホームページの構成」の3本の柱が基本だとしているけれど、まさにこのそれぞれに影響するのがコンセプトなのだ。

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ズバリ!! 見てもらえるホームページの作り方
具体的な事例を挙げてのケーススタディがとても役立ちます。

Web Diamonds
Strategic Internet Marketing という書籍の著者のページ。

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