【第9講】環境問題を考える
今回は環境問題について。といってももちろん、地球環境じゃなくユーザ環境ね。ウェブページを作る場合、どんなユーザでも迷わないようにしなくてはいけないから。 まずネットワーク環境。これはつまり回線速度ということになる。現在なら 28.8Kbpsを中心に考えるといいだろうけれど、回線が混むとそのスピードがフルに出ることはないので、おおよそその半分くらいの負荷をかけて計算する。つまり、14.4Kbpsの速度でのダウンロード時間を念頭にページを作るわけ。 次にハードウェア環境。これまでなら Windows互換機か Mac かみたいな話になったのだけれど、ウェブの世界では、それはあまり問題にならない。せいぜい機種依存文字を使わないということ、レゾリューションが違うので明るさに注意(Mac で合わせると Windows では暗くなる)ということか。
では何が問題になるかというと、どんな端末でブラウジングしているかということだ。根本的な問題として、PCで見ているかどうかということもある。だって、WebTV で見るということだってあるわけで。そうなると、「WebTV Design Guide For Webmasters」や「WebTV Guide」をお読みいただいて、それを前提にデザインしなくてはならない。
さて。端末への対応ができても、次はソフトウェアの問題が残っている。つまりブラウザの種類とプラグインなどへの対応。「The Increasing Conservatism of Web Users」にもあるように、新しいブラウザへの移行はそう一気には進まないものなので、ある程度前の世代に合わせておくのがいいのではないか。 もちろん、一方では最新のHTML技術を使いたいという思いもある。かっこいいとかじゃなく、その方がナビゲーションが分かりやすくなる場合があるから。最新技術を使う場合は、その技術を享受できない人への対策を考えておかなくてはいけないほか、ブラウザによっても対応状況が違うので、そうした対策も必要になる。「Writing Dynamic HTML for all browsers」にもあるけれど、最新の技術を使う場合はなおさら、ブラウザの対応状況を考えた上で作成しなくてはならない。 |
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