江戸風
[今日の雑学 01.02]

 江戸時代というと思い出すのは士農工商という言葉。しかし、あの時代の制度は、実はそこまで厳しくはなかったという(神戸1月1日)。庶民風俗を描いた「江戸名所図会」でも、庶民は侍にとくにへりくだっているわけでもない。大名行列に出会っても土下座のシーンはない。
 武士は食わねど高ようじという言葉があるけれど、江戸中期以降、武士は貧乏だった。それでも高いモラルを維持していた。庶民と武士の身分差はあったけれど、それぞれにうまくつきあっていたのかもしれない。
 考えてみれば、200年近くも内乱も国際戦争もないままに続いたのだから、大きな制度としても江戸風のあり方は、ある面でとても有効なものだったのだろう。
 鎖国をしている間に日本は近代化から取り残された、と社会の時間に習った。開国した日本は富国強兵の道に進み、欧米並みに何度かの戦争を経験することになる。
 それが文明というものなのかどうか。ぼくたちはいま、どちらの日本の精神を引き継いでいるのだろう。



■
Unplugged今日の雑学>1999.01.02