王の食卓
[今日の雑学 11.01]

 ワイン、ビール、さまざまな種類の肉、色とりどりの果物。エジプトはルクソールの壁画に描かれた食卓の風景。今とほとんど変わらない、いや、それ以上に豪勢な食事だ(日経10月31日)。
 ルクソールといえば、ツタンカーメンの墓で有名な、貴族の墳墓。おそらくは多数の奴隷、貧しい労働者の働きの上に成り立っていたぜいたくだろう。壁画にも、てんびん棒に鳥など多くの食材を下げて運んでいる腰布だけの人たちが描かれている。供される側は、夫婦ででんと座っている。
 ただビールは当時から大衆的なもので、ピラミッド建設のための労働者にも、パンとともに配られていたのだという。ワインは、上流階級のもの。
 これらすべて3000年前の光景。星霜を重ね、当時王侯貴族のものだった食卓が、ぼくたち一般のものも楽しめるようになった。でも、世界には飢えた人々、貧しい国も多いことを思うと、基本的な構図はあまり変わっていないのかなとも思う。今夜はこの3000年間人類は何をしてきたかを思いながら、ワインを傾けてみよう。



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Unplugged今日の雑学>1998.11.01