大地溝
[今日の雑学 09.26]

 グレートリフトバレー。地理の授業で出てきたのではないか。アフリカ大地溝ともいう。延長約6000キロ、東アフリカを南北に貫く深い谷。赤鉛筆でなぞった記憶がある。そのときは地図帳の上の線に過ぎなかったそれが、実はぼくたち人類とチンパンジーを分ける境界だったとは。
 コレージュ・ド・フランスのコッパン教授らの説(朝日9月25日)。1500万年以上前、アフリカのほとんどは森林に覆われ、数多くの類人猿が住んでいた。その後、谷の陥没とそのまわりの隆起により、地溝帯が形作られ始める。地溝の西側は多雨湿潤のまま残されたが、東側では雨が少なくなり、サバンナ化する。
 すみかを分断された類人猿は、地溝の東と西で違う進化をたどる。西は森で暮らすチンパンジーやゴリラに、東はサバンナで生き抜くため、木から降り二足歩行を。そう、ヒトへと。
 ひとつの地溝が、その後のあり方を決めていく。ふと、ぼくたちの日常もそんな地溝の連続なんじゃないかと思う。今日ぼくはその東に立っているか、西に立っているか。



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Unplugged今日の雑学>1998.09.26