ビオトープ
[今日の雑学 09.06]

 水辺が好きだった。近くの川の岸に降りて、水面に石を跳ねさせて遊んだり、魚を採ったり、夏には泳いだりもした。竹で作った竿に畑で掘り出したみみずをつけて、鮎を釣ったりもしていたな。今から思えばあれは密猟だったかもしれない。
 いま、水環境が見直されている。ドイツで生まれたビオトープという取り組み。川などにちょっと手を加えて、より自然に近い形に戻したもの。生命を意味する「bio」と場所を意味する「topos」の合成語だとか(朝日9月5日)。
 水辺をただコンクリートで固めるだけではなく、浅瀬を作ったり、ちょっと流れを工夫する。するとその場所に適した植物が自生し、鳥や虫が寄りつき、生態系が回復される。つまりは人間が触れる以前の姿に戻そうってことか。
 むかし遊んだ川は、十数年前の台風による氾濫をきっかけに護岸工事が行われ、いまでは子どもはもちろん大人さえ水辺に近づけない。財政難の町にビオトープを期待するのは無理そうだし、田舎へ連れ帰った子どもをどこで遊ばせようか、今から迷っているのである。



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Unplugged今日の雑学>1998.09.06