バランス・オブ・パワー
[今日の雑学 07.04]
田舎に住む母は、無農薬野菜を作って街の人に届けている。もちろんハウス栽培などしないから、露地ものだけ。その時採れたものを箱に詰めて配送トラックに預ける。消費者には野菜を指定できない不便をかけていることになる。それでも残留農薬の心配がないと好評だ。
ときどき送ってもらうが、キャベツの中から青虫が顔を出したりして、なかなか愛敬がある。とはいえ、作る方はかなりの苦労。ことに夏になれば毎日のように草刈りを続ける日々。こんな苦労がいやだから、除草剤を使う農家も多いのだろう。
これら農薬が野菜に蓄積されてしまったのが残留農薬。残らない方法はないのかという研究も進められている。その一案として、農薬を分解する能力を持つジャガイモとイネが開発された(日経7月3日)。マウスの肝臓で毒物を分解している「p450」という酵素の遺伝子を組み込んだのだとか。農薬そのものではなく、野菜に対応力をつけようという視点の産物。
ただ、とうぜんこれは遺伝子組換食品。それはそれで怖い。バランス・オブ・パワーという言葉を思い出す。刀であきたらず銃を作り、銃がダイナマイトになり、さらに核兵器になり。人間の発想ってどんな分野でも似ているのだろうか。
|